2012  石徹白川で産卵場づくりのお手伝い

今年も斉藤彰一さんのお声掛けで石徹白に、産卵場を造るお手伝いに行ってきました。これまでの経緯については、当ブログの『産卵場の造成』 のカテゴリーをご覧ください。

2012年9月16日(日)
まずは毎年参加している釣り人たちで作業をします。

人工河川に着くと、さっそくイワナの稚魚たちがお出迎えしてくれました。昨年造った産卵場で産まれた稚魚たちですが、ちょっと過密だったので、つかまえて本流に引越しさせてやりました。
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私たちレストレーションの無二の仲間でもあるNHKの本道カメラマンが、なんと岐阜県に転勤となりました〜。長年追いかけてくれた九頭竜川の取材はしばらくお休み。今度は岐阜県!!源流の取材に力が入ります。九頭竜川は、源流の中でもこの石徹白川だけが、福井県から岐阜県にまたがります。石徹白川は、九頭竜川にとって「格別の支流」なのです。
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石徹白川に精通した仲間同志、作業も息ピッタリですね!!
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2012年9月22日(土)
この日は石徹白地区地域づくり協議会、岐阜大学の学生さんが、産卵場造成の作業体験をされました。
最初に石徹白漁協組合長の石徹白さん、斉藤さんから説明を受けます。
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お昼は漁協の方達がバーベキューを用意してくださいました。お腹いっぱいいただきました。
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地域&漁協&釣り人たち・・・・・素晴らしいネットワークが広がっています!!
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できあがった産卵場。この透明感!!イワナが遊びに来てるの、わかりますか〜?
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造成場所に産卵床を確認しました!!

2011年11月13日(日)
 朝方、九頭竜川のサンクチュアリに行ってきました。小雨がパラついていましたが、造成した産卵場に足を運ぶと、すぐに産卵床を見つけました!!感激です!!
 観察に行って下さった方達の情報や水位の変化からみて、11月9日あたりに産卵したものと思われます。

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 産卵場を造ってから、この季節にしては異例なほど減水が続いたので心配していましたが、流芯の最後まで水が通る場所を、ちゃんと選んで掘っていました。数日前にサンクチュアリで、本道さんがサクラマスのオスらしき姿を、安田さんがメスを確認しています。場所の選び方、産卵床の大きさからみて、サケよりもサクラマスの可能性は高いですね。ペアリングできていればいいのですが。
 この日サンクチュアリで、私は産卵前のサケを数尾観察しました。サケも昨年、一昨年に比べると数が少ないように思えます。
 このあとの流量がどのように変化するか心配は尽きませんが、無事に孵化してほしいですね。



九頭竜川分流でサクラマスの産卵場を造成しました

2011年10月9日(日) 九頭竜川の分流で、サクラマスの産卵場を造成しました。

 本来サクラマスは、支流で産卵するものと言われていますが、九頭竜川の支流を調査したところ、産卵に適した支流はほとんどないことが分かってきました。永平寺川においては、魚道の改修も進み良い方向へと向っていますが、それだけではサクラマスが増えることにはなりません。
 昨年、今年と回帰してきたサクラマスを観察すると、自然繁殖と思われるサクラマスが相当数 含まれていることから、本流の分流を支流のように利用して産卵するサクラマスが多くおり、また成育環境にも恵まれた場所があるのではないかと考えるようになりました。
 私たちが真っ先に思い浮かんだのは、「本流のサンクチュアリ」に他なりません。実際に、昨年の11月には、産卵床がいくつも見つかっていますし、今年の2月には安田さんとNHKの本道さんが別の日に、それぞれサクラマスの稚魚を観察しています。複雑な川の形状は、伏流水をもたらし稚魚に越夏場所を与え、豊富なエサを育み、天敵から身を守ってくれます。
 しかしこの場所に何度も通ううちに、一見良さそうに見える小砂利の下にも、土砂の堆積が多く見られることがわかってきました。産卵期前に手を加えてやることで、より良い産卵場へと改善できないか、より多くの卵が孵化することができないかと考え、今回「本流のサンクチュアリ」で産卵場造りに踏み出したのです。
 可能性を秘めた場所であるがゆえに、ちょとした流量の変化で様相が変わってしまうので、サクラマスの産卵期とタイミングを合わせるのが難しいのですが、試験的に取り組んでみたいと思います。

 
 東京、埼玉、群馬、静岡、愛知、岐阜、滋賀、福井より参加して下さった皆さん、本当にありがとうございました。
片道6時間という方もおられ、本当に頭が下がります。
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 九頭竜川では、落ち鮎漁が行われていましたので、漁協に相談の上、川が濁るなど極力影響が出ない方法で行うことにしました。また、アラレガコの生息地もサンクチュアリで見つかっていますので、土砂で埋まらないように気を遣います。


 サクラマスが好んで産卵する場所は、「淵尻」のような場所です。淵から瀬へと移行するような場所は、流れも急に速くなり、卵が生み落とされた砂礫の間を新鮮な水がよく通るからです。水深は、最低でも30cmはあってほしいものです。 今回サンクチュアリから、このような場所を一箇所選んで川床の改善をすることにしました。

 〃〆鏈邏
まず2m×3.5mほどの面積の川底を、30cmほど堀ります。
掘った砂礫は、下流を濁らせないために、いったん川岸へと運びます。
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30cmほど掘っても、このように川底には土砂がたまっています。通常、人工産卵場を造る場合、川底より大きな石を入れ、上部にいくほど小さくしていきますが、産み落とされた卵が川底の砂とできるだけ接触しないように、一番下にまず3cmほどの石を敷くことにしました。
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 石の選り分け作業
午前中かかって、石の大きさごとに選り分け作業をしました。
石と一緒に掘り出した土砂は、川から水をバケツで汲んできて、河原で洗い流します。
レストレーションはチームワークが抜群なので、みんなで手際よく進めていきます。
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 石の戻し作業 
午後からは、大きさごとに石の戻し作業です。
重労働が続くので、体力勝負になってきました。

石は川底より次のような順番で戻していきました。
(1)  3cmほどの大きさの石  ・・・ 川底の砂を覆うように敷く
(2) 10cm〜15cmの大きさの石 ・・・ 一段敷く
(3)  5cm〜10cmの大きさの石 ・・・ 10cm〜15cmの厚さを敷く
(4)  3cm〜5cmの大きさの石 ・・・10cmほどの厚さを敷く

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ぁ[速の微調整
産卵場を造ったことで川の水が以前より川底に浸透しやすくなり、その分、表層を
流れる流量が少なくなるため流速が遅くなります。
そこで産卵場の両側の流れに大きな石を置き、産卵場の流速を調整しました。
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出来上がりました。瀬に向って、いい感じで流れていくのが良くわかりますね。
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産卵場を造った辺りの水温は16℃。そのすぐ下流には伏流水が湧いていて18℃。
夏場と温・冷が逆転していました。
サンクチュアリには、魚たちが身を隠す場所があるのも魅力ですね。
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いつも産卵場を造るたびに驚くことは、すぐに魚たちが遊びに来てくれるということ。
それほど石と石の間に水の行き渡る川底を、多くの魚たちが望んでいるということ。
この日も、造ったばかりの産卵場の写真を安田さんが水中撮影すると・・・・・。
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ヨシノボリが、さっそく遊びに来てくれていました。
参加して下さった皆さん、本当におつかれさまでした!!

今年も石徹白川で産卵場造成のお手伝いをしました

 美しい村。その村を流れる美しい川には、美しい魚達が溢れんばかりです。そこに住む大人達も子ども達も、訪れる釣り人達も、澄んだ心で川と向き合っています。ここは岐阜県郡上市白鳥町石徹白。
 『FlyFisher11月号』において「イトシロッコたちとの夏」というタイトルで記事を書かれていた斉藤彰さんの言葉を借りるなら、石徹白は「現代に残された安住の里」に違いありません。
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元気で美しい渓流魚との出会いを求めて、石徹白川は本当に多くの釣り人達で賑わっていました。
その成功の陰には、釣り人として長年石徹白川に通い、石徹白川を愛する斉藤彰一さんとそのお仲間達の、並々ならぬ努力があったことを忘れてはいけません。

『FlyFisher11月号』より抜粋
これまでの試験運営という形を経て、今年の3月、さまざまな取り組みを行ってきたC&R区間が、石徹白漁業協同組合の遊漁規則・行使規則に定められた正式な「キャッチ&リリース区間」となった。法的には、行政の指導のもと、当該区間を漁業法上の禁漁区とみなし、ただし魚を殺して持ち帰らない限りは釣りを認めるという解釈であり、結局、私たちが1997年に「在来渓魚を殖やす会」として活動していた頃に提唱していたものがそのまま採用される形になった。
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*禁漁区(C&R区間)は石徹白川の支流である峠川に設けられています。


2011年9月24日(土)
今年も、斉藤さんのお声掛けで、産卵場の造成に馳せ参じました!!
向って一番左二列目が斉藤彰一さん。
一番左一列目が石徹白漁協組合長の石徹白隼人さん。
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石徹白川本流の堰堤下流の右岸に造成された人工的な枝川。堰堤で遡上をさえぎられた魚たちの多くが、ここで産卵する。無事に卵から孵化し本流へと出て行くまでの環境づくりに、毎年この季節、メンテナンスが欠かせない。
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今年は造成した産卵場の上流に、土砂止めのためのプールも造成しました。
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来年もまたイトシロッコ達と一緒にここに来て、可愛い稚魚に出会うのが楽しみですね〜。

石徹白川の人工河川で産卵場造成のお手伝い

 九頭竜川の源流でもある石徹白川で、長年に亘りC&Rの活動に取り組んでおられ、レストレーションとも交流の深い斉藤彰一さんから、「イワナ達の産卵のために人工的に小河川を造りました!」というお知らせをいただきました。石徹白川の本流では魚道のない堰堤があるため、その下流に漁協が195mの枝川を造成したそうで、これだけの規模のものは全国的にも珍しいそうです。

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 人工河川を造った後は、人の手で川床を整備する必要がありますが、かなりの長さです。

 今年、永平寺川は、川床のメンテナンスを県が積極的に行ってくれました。そこで、地元の人と話し合った結果、今年は人力による造成は行わずに様子を見ようということに決まりました。
 そこで、石徹白川にみんなでお手伝いに行くことになりました!!

2010年10月3日(日) 
最初に斉藤さんから、説明を受けます。

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こちらは、本流から産卵に適した礫を集めるチームです。人工河川へと運びます。

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こちらは、人工河川の川床を掘り下げているチームです。

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皆さん、お疲れさまでした〜。

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この後の情報では、さっそく人工河川に上って来て産卵の様子が見られるということです!!
すぐに成果が出るって、すごいことですね。



2009年10月18日 永平寺川で産卵場を造成しました

 2009年10月18日 永平寺川で産卵場を造成しました。今年は、昨年より倍以上の数のアングラーの皆さんにお集まりいただきました。東京、静岡、愛知、三重、岐阜、滋賀・・・皆さん、遠くからありがとうございました。また、福井県の淡水魚類研究の大家でおられる加藤文男先生も、様子を見に来てくださいました。地元の『サケ・サクラマスの遡上を実現する会』の方たちも現場に来られ、終わってから親睦会を開催して下さいました。親睦会は、遡上の会の伊藤博夫会長さんの「さぎり漁(落ちアユ漁)」の小屋で行われました。九頭竜川の景色の良い河原で、美味しいものをいろいろと御馳走になりました。
 
 産卵場造成の内容は、範囲を下流部分に延長して行ったのと、上流の流れを変えるための礫をしっかり配置した以外は、それほど昨年と変わりませんでしたが、はるかに川床がほぐれやすく、スコップが入れやすくなっていたのには驚きました。魚道が改修されて産卵範囲が広がれば、造成の範囲も計画的に広げていきたいと思います。


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永平寺川 産卵場造成 これまでのこと 

 2008年10月12日 永平寺川で初めて産卵場の造成を行った。前回調査に入った際、あちらこちらに手を入れたくなるような場所があったけれど、当面はひとつのポイントに集中し、観察をしながら検証を重ねていきましょう、というこになった。
 サクラマスの産卵に適した場所の条件は、水温、水深、川床の石、流速、水通し(酸素)などなど・・・親魚もそうだが、卵からかえった仔魚、稚魚が身を隠せる石やアシの茂みは、とても大切。育つためには、エサとなる水生昆虫も豊富でなければいけない。
 永平寺川は、九頭竜川との合流点から遡ること500メートルほどの所で、まず国道416号線をくぐる。そして8番ラーメンの横を通ると、集落の中に小さな橋がかかっているが、この辺りから堆積した土砂にアシが繁茂し、右岸側に細い流れが続く。えちぜん鉄道の鉄橋をくぐると、小さな山の際を沿うように、ゆるやかにカーブしていく。山中に祀られた「熊野神社」の前を過ぎ少し行った所で、急にアシの茂みが途切れ開きへと向う。その淵尻で産卵場を造成することになった。

  産卵場造成場所のすぐ上流には急なカーブがあり、流速を弱めるための落差工が設けられている。九頭竜川との合流点から約1キロ、サクラマスの遡上を妨げる、永平寺川で最初の障害物だ。海から九頭竜川に遡上して、本流で最初の障害物となるのは、河口から約30キロに位置する鳴鹿大堰(なるかおおぜき)。その魚道を行かず永平寺川に遡上したサクラマスにとって、その落差工は海から2番目の障害物ということになる。

 くわしい模様は、私のHP『ドラゴンリバーより愛を込めて』でご覧下さい。
http://www.amaya.ac.jp/kuzuryu/08-10-12.html

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永平寺川 産卵場造成 これまでのこと 

  2007年11月22日 NHKの番組『九頭竜川物語』で、本道純一カメラマンが撮影に成功したサクラマスの産卵シーンを見て、安田さんと「いろいろと問題が多そうだから、とにかく来年一度、産卵期の前に永平寺川に調査に入りましょう」ということになった。
 2008年9月16日 安田さん、中村さん、NHKの本道さん、吉野さんと永平寺川へ。国道416号線の上、8番ラーメンの裏手。永平寺川の下流域だが、本道さんが撮影したその場所は、表層はサクラマスの産卵に適している角の取れた3〜5cmほどの小石で満たされていた。しかしスコップを入れると、モクモクと瞬く間に水が茶色く濁る。小石の下は大量の土砂が堆積していたのだ。平成11年上流にダムができ、年間を通して昔より流量が激減した永平寺川だが、堆積した土砂は川床を固くしていた。
  映像では、メスのサクラマスが必死で川床を叩たくのだが、なかなか小石が舞い上がらない。そして充分に川床を掘れずに産卵し、あっという間に卵はウグイに襲われ喰い尽されてしまった。多くの視聴者が衝撃を受けたと思うけれど、長年サクラマスの稚魚を放流してきた私たちにとって、いたたまれない気持ちと同時に、次の行動へと駆り立てる波動となった。
 永平寺川には(ご多分にもれず)落差工があるため、遡上が妨げられ、限られた水域で産卵するしかないのだが、この辺りはウグイの巣窟。ウグイがいなかったとしても、砂に埋もれれば酸素が行き渡らず卵は死んでしまうだろう。それに永平寺川には、サクラマスよりも遥かに多い数のシロザケが産卵のために遡上してくる。後から来たサケが同じ場所で産卵しようとして、サクラマスの産卵床を叩けば、その卵は流されてしまう。
 あまりの問題の多さに皆で途方に暮れた・・・。「とにかくできることから始めよう」。それしかなかった。


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