永平寺川 産卵場造成 これまでのこと 

  2007年11月22日 NHKの番組『九頭竜川物語』で、本道純一カメラマンが撮影に成功したサクラマスの産卵シーンを見て、安田さんと「いろいろと問題が多そうだから、とにかく来年一度、産卵期の前に永平寺川に調査に入りましょう」ということになった。
 2008年9月16日 安田さん、中村さん、NHKの本道さん、吉野さんと永平寺川へ。国道416号線の上、8番ラーメンの裏手。永平寺川の下流域だが、本道さんが撮影したその場所は、表層はサクラマスの産卵に適している角の取れた3〜5cmほどの小石で満たされていた。しかしスコップを入れると、モクモクと瞬く間に水が茶色く濁る。小石の下は大量の土砂が堆積していたのだ。平成11年上流にダムができ、年間を通して昔より流量が激減した永平寺川だが、堆積した土砂は川床を固くしていた。
  映像では、メスのサクラマスが必死で川床を叩たくのだが、なかなか小石が舞い上がらない。そして充分に川床を掘れずに産卵し、あっという間に卵はウグイに襲われ喰い尽されてしまった。多くの視聴者が衝撃を受けたと思うけれど、長年サクラマスの稚魚を放流してきた私たちにとって、いたたまれない気持ちと同時に、次の行動へと駆り立てる波動となった。
 永平寺川には(ご多分にもれず)落差工があるため、遡上が妨げられ、限られた水域で産卵するしかないのだが、この辺りはウグイの巣窟。ウグイがいなかったとしても、砂に埋もれれば酸素が行き渡らず卵は死んでしまうだろう。それに永平寺川には、サクラマスよりも遥かに多い数のシロザケが産卵のために遡上してくる。後から来たサケが同じ場所で産卵しようとして、サクラマスの産卵床を叩けば、その卵は流されてしまう。
 あまりの問題の多さに皆で途方に暮れた・・・。「とにかくできることから始めよう」。それしかなかった。


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